いそいそ布団から抜け出して、おーちゃんの隣に潜り込むと、ふはっと弾けるような笑顔を向けられた。
「可愛いな」
甘い囁きとともに抱き込まれ、おーちゃんの腕の中に閉じ込められる。
……まるで、夢でもみているのではと疑ってしまいそうになった。
「お、おーちゃん、どうしたの」
「ん?」
「すごい変だよ」
「……失礼なやつだな」
だって、別人みたいだよ。
昨日までとは大違いだ。
「お前が言ったんだろ。女の子扱いしてほしい、って」
「い、言ったけど……」
おーちゃんとの距離が縮まったことはすごく嬉しいけど、このままだと、心臓がもたないかもしれない。
心がはちきれそうだ。
腰に回った腕から伝わる体温に耐えるよう、わたしは強く目を瞑った。


