ぎゅう、と繋いだ手に力を込めると、おーちゃんがこちらを振り返った。

形のいい瞳がわたしを捉えて、そっと細められる。

まるで安心させるように、わたしの手を強く、しっかりと、握り返してくれた。


——大好き。


喉の奥からこみ上げてくるその言葉を、わたしはぐっと飲み込んだ。


……声に出したら、おーちゃんはどんな反応をするんだろう。
なんて言うんだろう。

わたしのこと、妹みたいに可愛がってくれてるけど……。

わたしはお兄ちゃんとしてじゃなく、男の人として好きだよ、って伝えたら……わたしのこの想いを、少しは嬉しいって感じてくれるのかな。