少し重たいダンボールをドサリと車に乗せ、わたしは額に滲んだ汗を拭った。

九月も半ばだというのに、夏の延長戦のように、太陽は容赦なくジリジリと照りつけている。


「それで最後?」


わたしは、後ろからダンボールをふたつ抱えてやってきたおーちゃんを振り返った。


「うん」


軽々と荷物を車に入れ、おーちゃんはパンパン、と手を叩く。

すべて運び終わってみると、トランクに収まりきらなかったダンボールが、後部座席を半分ほど占領してしまっていた。


「……これ、ふたり入れる?」


隣にいた叔母さんと慎くんと、座席のスペースを見比べる。


「くっついて座るから、大丈夫よ」

「叔母さん。わたしが慎くんと後ろに座るよ」


お姉ちゃんがすかさず言った。


「いいのいいの。結ちゃんは、助手席に座って」

「でも……」

「だーめ。家まで1時間くらいかかるから、ひとりでゆったり座りなさい。久しぶりの移動で、疲れちゃうと思うし」


叔母さんの言葉に、お姉ちゃんは渋々頷いた。