綺麗な瞳が、わたしを捉えて——、おーちゃんが、ふっと目を細めて微笑んだ。
「愛花」
心臓が、きゅう、と縮こまった。
……だめだ……。
おーちゃんに名前を呼ばれただけで、胸の内で、好きだという気持ちが悲鳴を上げる。
「……どうして、いるの?」
訝しげに尋ねれば、おーちゃんが周りにいた女の子の間を縫って、こちらへ歩み寄って来る。
「こうでもしないと、……お前、俺から逃げると思って」
「……」
「昨日の話、……俺は、納得してないよ。それに……約束しただろ」
「約束……?」
ふたりの間を通り抜けるように、サアッと風が吹いた。
おーちゃんの手元で、ガサ、と音がする。
見ると、その手には、小さな花束が握られていた。
……もしかして、この後に、お姉ちゃんのお見舞いに行くのかな。
そんなことを考えていると、
「——俺の気持ちを、ちゃんと伝えるって、約束」
おーちゃんは、その白くて小さな可愛らしいお花を、わたしへと差し出した。


