「……じゃあ、愛花、転校するの?」
「うん……そうなると思う」
「……」
「でも、……仕方ないんだ。……これ以上、お姉ちゃんとふたり暮らしを続けるわけにはいかないし。……おーちゃんのところにいたいっていうワガママを許してもらってただけでも、充分だったから」
「……そっか」
美月は、他の言葉を呑み込むように唇を噛むと、結局、それだけ呟いた。
康晴も何も言わないまま、静かに腰を下ろした。
三人の間に、沈黙が流れる。
美月が、外へ目をやって、……何かを見つけたように窓に手をつくと、おもむろに口を開いた。


