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辺りが薄暗くなっていたことになんて、ちっとも気がつけなかった。
携帯の振動で、わたしはやっと、ベッドに突っ伏していた身を起こした。
画面を確認すれば、おーちゃんからの着信だった。
胸が一瞬で張り詰める。
きっと、わたしが遅いから不思議に思ったのだろう。
……おーちゃん……。
……わたし、どうしよう……。
これから、一体どんな顔でおーちゃんと過ごせばいいの……?
……お姉ちゃんの気持ちを見なかったふりなんて、わたしにはできない……。
もう、平気な顔して、おーちゃんと一緒にいるなんてこと……。
こんな、抜け駆けみたいな真似……、できない……。
いつの間にか乾いていた目元が、再び熱を持ち始めた。
わたしは電話に出られないまま、……やがて、携帯の振動は止んでしまった。
とても掛け直す気にはなれなくて、力なく携帯を放ると、再びベッドにもたれるようにうずくまった。


