「……おーちゃん?」 「ん。上書き完了」 ドキドキと強く打つ鼓動に身をすくめながら、視線だけを動かした。 盗み見たおーちゃんは、わたしの首元に視線を落としたまま、満足げに唇をほころばせていた。 「これでもう、俺の痕だな」