俺と愛花の間には、埋められない年の差があって、……それがあるからこそ、今の関係があることはわかっている。

けれどもたまに、どうしようもなくもどかしくなる。

もしも、俺がこいつと同じ学校に通えるくらいの年の差だったなら、余計なことを考える頭もなく、ただ真っ直ぐに自分の想いを伝えられたのに。

あの男友達の立ち位置が、羨ましくてしょうがない。


無意識のうちに眉が寄っていたのに気がついて、顔の力を緩める。

チラリと愛花を見ると、まるで俺とシンクロしていたかのように、眉間にシワを寄せていた。


「なんだよ、怖い顔して」


人差し指でつつくと、愛花はハッとして俺を見た。

と思えば、威嚇するようにイーッと歯を見せてくる。


「……体育着の女子高生にデレデレしてるおーちゃんなんて見たくないなって、思っただけ」


愛花の言い分を聞いて、俺はきょとんとした。


それって、つまり……。


「なんだ。ヤキモチ?」

「ち、違うよ」


否定されたけれど、俺の解釈は改まらない。