「ほら、できたぞ」
固まるわたしに目もくれず、リビンクに向かったおーちゃんは、ふたつのオムライスをテーブルの上に置いた。
少し遅れて、また喜びが膨れるのを感じる。
「わたしがいるからって……、それ、どういう意味?」
そそくさと後を追いかけて腰を下ろすと、わたしはまじまじとおーちゃんを見つめた。
胸に生まれたわずかな期待が、ドキドキと波打っていた。
「どうって……そのままの意味だけど」
「ちゃ、ちゃんと言って」
ケチャップをオムライスに垂らしていたおーちゃんはチラリとこちらを見る。
はあ、と息を吐いてから、大きな手でまたわたしの頭をわしゃわしゃした。
「ひとりにしたくないんだよ、お前を。お前は大事な妹みたいなもんだからな」
「……いも、うと」
膨れ上がっていた期待が、シワシワと風船のように一気にしぼんでいくのがわかった。
「……わたしのことなんて、気にしなくていいのに」
「俺が気にしたいんだよ」
「……っ」
おーちゃんの言葉からは、わたしを大切に思ってくれていることが伝わってくる。
すごく嬉しい……けど。
……だけどそれは、きっと家族に対するようなもので。
おーちゃんはやっぱり、わたしを女の子としては、見ていないんだ。
固まるわたしに目もくれず、リビンクに向かったおーちゃんは、ふたつのオムライスをテーブルの上に置いた。
少し遅れて、また喜びが膨れるのを感じる。
「わたしがいるからって……、それ、どういう意味?」
そそくさと後を追いかけて腰を下ろすと、わたしはまじまじとおーちゃんを見つめた。
胸に生まれたわずかな期待が、ドキドキと波打っていた。
「どうって……そのままの意味だけど」
「ちゃ、ちゃんと言って」
ケチャップをオムライスに垂らしていたおーちゃんはチラリとこちらを見る。
はあ、と息を吐いてから、大きな手でまたわたしの頭をわしゃわしゃした。
「ひとりにしたくないんだよ、お前を。お前は大事な妹みたいなもんだからな」
「……いも、うと」
膨れ上がっていた期待が、シワシワと風船のように一気にしぼんでいくのがわかった。
「……わたしのことなんて、気にしなくていいのに」
「俺が気にしたいんだよ」
「……っ」
おーちゃんの言葉からは、わたしを大切に思ってくれていることが伝わってくる。
すごく嬉しい……けど。
……だけどそれは、きっと家族に対するようなもので。
おーちゃんはやっぱり、わたしを女の子としては、見ていないんだ。


