わかった! と、パチンと指を鳴らす。
そして、まるで犯人を暴くときの探偵みたいに、康晴を指差した。


「罰ゲームだ!」

「……は?」

「康晴、どーせゲームかなんかで負けちゃったんでしょ。残念でしたー! そう簡単には、騙されないか——」

「違うって」


得意げに立てた指は康晴に触れられ、やんわりと下ろされる。
そしてそのまま、ギュ、と手を握られてしまった。

連動するように、心臓まで縮こまる。


「1年のころから、……出会ってわりとすぐの段階で、好きになった。でも、友達のままでも十分だったっていうか……、クラスが一緒だったから、誰よりも俺が一番近くにいられる自信があったんだよ」


普段はふざけてばかりいるはずの康晴は、珍しく真剣だった。

強い眼差しに、不覚にもドキリとしてしまう。


……今度は、茶化すことなんて許されない空気だ。


「けど、クラスが離れて……焦ったんだ。ほんとは、こんなに早く言うつもりなくて……でも、俺」