くらくらする頭を押さえながら、ソファに身を投げた。
……飲みすぎた。
少し調子乗ったな。
後輩の前だからと、いつもより頑張ってしまったことを後悔した。
もうこのまま、今すぐにでも寝れる……。
呼吸が深くなりかけたところで、ぐいっと服が引っ張られる。
「ちょっと、スーツ皺になっちゃうよ」
身をよじるも、するりとスーツを脱がされて、ネクタイを解かれた。
息苦しさがなくなって、ますます眠ってしまいそうだ。
少し離れたところで、愛花がなにやらごそごそやっているのを、目を閉じたまま聞いていた。
「お酒弱いくせに、カッコつけて飲みすぎるからだよ」
……図星。
「べつに、カッコつけてねーし……」
「酔ってるからって、あのキレイなお姉さんにデレデレしちゃってさ」
……それは断じてしてない。


