「足、大丈夫か」
「……うん……」
膝の下に手を入れられ、すくうように抱き上げられる。
部屋の中へと連れていかれて、優しく下された。
はだけたわたしの胸元に視線を落としたおーちゃんが、開いた襟をそっと重ね合わせる。
ボタンに手をかけようとして……、その動きが、止まった。
人差指で微かに首筋を撫でられ、くすぐったさに肩を震わせた。
「……おーちゃん?」
不思議に思って、襟元にかかった大きな手に触れた。
途端、おーちゃんの手はわたしから逃げるように引っ込んだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…