ふたりぐらし -マトリカリア 305号室-



「足、見せてみ」


そっとソックスを下ろされて、痛みとくすぐったさに襲われる。

腫れた皮膚が覗いて、思わず顔をしかめた。


「明日、病院に行こう。俺も付き添うから」

「……ん」


わたしのぼやけた視界に、こちらを覗き込んだおーちゃんが、目を大きく開くのが映った。


「……おい」


熱くなった目元から、ぽろ、と雫が溢れる。


「……そんなに、痛いの?」


頬を伝う涙をすくうように、おーちゃんの人差し指が触れた。

ふるふる、と首を振るわたしとは裏腹に、またぽろぽろと涙が落ちていく。

おーちゃんの手が、戸惑いがちに頬を包んで、何度も、濡れている部分を拭ってくれた。