「……痛むのか?」
突然覗き込まれて、わたしの口から「へ?」と間抜けな声がこぼれる。
顔を上げれば、わたしの荷物と自分の荷物を重ねて肩にかけている康晴が、心配そうにこちらを見ていた。
「なんか、静かだから」
「あ……大丈夫だよ」
言ってから、意識してしまったからか、足首のズキズキが増しているように感じた。
気づけば、マンションまで後少しのところまでやって来ていた。
ぼんやりとしている間に、長い距離を歩いていたみたいだ。
痛む足になるべく体重をかけないように、ぴょこぴょこ進んでいると、ふと手を取られる。
「ちょ、ちょっと……っ」
「俺のほうに、体重かけていいから」
康晴は胸の高さで肘を曲げるようにして、わたしの手を上に、ぎゅっと力を込めた。
触れている箇所が必要以上に熱く感じられて、つられるように頬も上気していく。
「……んな照れんなって」
「て、照れてないよ。康晴こそ、熱いし……」
「それは……、愛花のほうだろ」
「……」


