ガラ、と再びドアが開く音がした。 ふたりしてカーテンから顔をだす。 入ってきたのは、息を弾ませた美月だった。 わたしたちを見つけると、ぴょこ、と跳ねて顔を明るくさせた。 「あー、よかったあ! もー! 連れてかれてるときぐったりしてたから、やばいかと思って競技どころじゃなかったよ」 「来てくれたんだ」 「もちろん。お昼もここで食べるかと思って、荷物持ってきた」 「わ、ありがとう」 荷物を受け取って、ベッドの隅に置く。 美月はそういえば、と手を叩いて、隣にいる康晴を見た。