もしかして電話をしていた子は、狼くんにとって特別な存在だったりするんだろうか。
実はその子が本命だったりして。
胸のモヤモヤがどんどん大きくなっていくけど、自分ではどうすることもできない。
私、どうしてこんなに嫌な気持ちになってるんだろう。
「俺より、仁葵ちゃんはいいの?」
「……え? 私?」
「そのルール、守れる? 他の男とふたりきりになったり、こっそり連絡を取り合ったり、ベタベタ触らせたりしないって、約束できる?」
「それはもちろん――」
「三船が相手でもダメだからね?」
そう言った狼くんの目が、びっくりするほど真剣だったから、一瞬何も言えなくなった。
剣馬が相手でも、ダメ?
でも剣馬はボディーガードで世話役だから、いままでもふたりきりになることなんてしょっちゅうで、連絡をとるのも体に触れることも日常茶飯事だった。
私と剣馬の関係がどうにかなるはずはないんだから、例外としては……。


