「そ、そんなことより! 狼くん、大事なお話があります」
「うん。なに?」
「……とりあえず、離してください」
「やだ」
やだって、子どもみたいに……。
真面目な話をしようとしてるのに、と狼くんを睨むと、なぜかぎゅうぎゅう抱きしめられたあとようやく解放された。
狼くんの猫への愛はちょっと異常なくらい強いのかもしれない。
このルームウェアを着るときは要注意だと思った。
やっと離れてくれたので、今度はソファーに並んで座り、彼のほうを向く。
「私たち、これから一応恋人同士ってことで一緒に住むでしょ?」
「そうだね。恋人と同棲生活って、響きがいいね」
私にはちょっといかがわしく聞こえるけど、ひとまずそれは置いておこう。
「そのために、ルールを決めませんか」
「ルール?」
「フリとはいえ恋人として生活していくうえで、大事なことだと思うの。お互いのために、お互いが困らないような約束が必要じゃないかなって」


