狼くんのその言葉は、胸にくるものがあった。
私の気持ちを瞬時に理解してくれた彼に、感動した。
「ううん。そんな風に言ってもらえるなんて思わなかった。ありがと」
「怒ってない?」
「怒らないよ」
「じゃあ、またごはん、作ってくれる?」
甘えるようにはちみつ色の目を向けられて、きゅんとしてしまう。
だめ? だめなの? とうかがうわんちゃんの姿が目に浮かんで、愛おしくなった。
「うん。朝も、リクエストがあれば私作るよ」
「いいの?」
「あ。でも、外でモーニングも楽しいからまた行きたいな」
「もちろん。仁葵ちゃんの負担にならない範囲で作ってもらえたらうれしい。俺、仁葵ちゃんの料理好き」
だし巻きをぱくりと食べながら、いつもは眠そうな目を嬉し気にほそめる狼くん。
そんなこと言われたら、いくらでもがんばっちゃいそうだ。


