結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】


「ねぇ、狼くんてば。朝だよ、起きて」

「んー……」

「起きてってば。いま何時? お腹空いたよ。ねぇ狼くん」

「んん……あれ。仁葵ちゃん?」


半分ほどまぶたを持ち上げた狼くんが、私を見てパチパチとまばたきする。
まだ眠そう……というか、寝ぼけてる?


「おはよう、狼くん。朝だよ」

「仁葵ちゃんだー。なんでいるの?」


甘えたような声で言いながら、私をぎゅっと抱きしめ直す狼くん。
やっぱり寝ぼけてる!と、ドキドキしながら彼の胸を軽く叩いた。


「こっちのセリフだよ! 狼くんソファーで寝たんじゃなかったの?」

「ソファー……あ」


パチリと狼くんの少し垂れ気味の形の良い目が開く。
至近距離から私の顔をまじまじと見て「仁葵ちゃん?」と言った。