「相手に問題がないのならそのまま進めて構わんだろう」

「おじいちゃん!」

「仁葵。これは決定事項だ。わしの決めたことに間違いはない。お前は何の心配もせず待っとればいい」


話は終わりだ、と食事を再開するおじいちゃんを、信じられない気持ちで見つめる。

怒りと悔しさでテーブルについた手が震えた。
頑固じじいだといままでもこっそり思ってはいたけど、こんなにも話が通じない人だっただろうか。

おじいちゃんにとっては、私が小さい孫のままだから、決定権も与えてもらえないんだ。
私はもう高校生なのに、この家では人権もないのと一緒なんだ。