ついでに、赤ちゃんの頃からの付き合いの幼なじみでもある。
三船家は代々花岡家に仕えている家で、剣馬のお父さんは現在おじいちゃんの秘書をやっている。
同じ年に生まれた剣馬は、当然のように私の遊び相手となって、成長したいまは学友……というよりは口うるさい監視役だ。
世間知らずな私が何かしでかさないか、いつだって目を光らせている。
「誘われたからってほいほい乗るな。パーティー? 新造さまの許可が下りたやつ以外出る必要はない」
「看護師になりたい? 仁葵みたいな鈍くさいやつがなったら、患者の命がいくつあっても足りないだろ。そんなこと言ってる暇があるなら、さっさと課題を終わらせるんだな」
「男に声をかけられたら、とりあえずまず俺に言え。交流を許すかは相手の身辺調査の結果を新造さまに報告してから決める」
口の悪い過保護……というか、剣馬はただのおじいちゃんの犬だ。


