結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】


そこまで親切にしてもらえるほど、私たちの仲は親密じゃなかった。
むしろクラスメイトとしても疎遠というか、普段あまり関わることのない関係だったはずだ。

整った容姿の飛鳥井くんは人気者で、見るといつも女の子たちに囲まれている。
でもちっとも嬉しそうじゃなく、話しかけられても眠そうな顔をしていて、要するに愛想がない。
だから冷たい人なのかなと思って、あまり近づかないようにしていた。

それなのに、こんな風に助けてくれるなんて不思議でしかない。


「もちろんタダでとは言ってないよ」

「えっ。あ……そうだよね」

「うちで居候するのに、条件がひとつだけある」


ごくりと唾を飲みこんで、飛鳥井くんの言葉を待つ。

何でもこい。
私にできることなら、何だってやってやる。

おじいちゃんの考えを変えることに比べたら、何だって簡単に思え――。


「条件は、俺の恋人になること」