結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】


飛鳥井くんはソファーに背を預けながら首をかしげた。


「じゃあ、花岡さんはどうしたいの?」

「え? だから、お見合いしたくなくて、それで……」

「うん。家出して、それから? 具体的にどうするつもり?」


具体的に、どうしたいか。

お見合いはしたくない。
だから家出をしたけど、いつまで家に帰らずにいられるだろう。

寧々子ちゃんが戻ってきても、彼女に頼り続けることはできない。
お友だちの家を転々とし続けるのも現実的じゃない。

だからといって、家に帰っておじいちゃんを説得するなんて、私にとっては非現実的どころか、不可能なことに思えた。


「そんなの、わかんないよ……」

「よほどおじいさんが恐いんだね。それなら、とりあえずここに住む?」

「……え? ここって、飛鳥井くんの部屋?」