「ようやく見つけて、その子と同じ学校に入ることができた。でもその子にはすでに、特別な相手がいたみたいでね。俺は近づくこともできなかった。もう昔のことなんてとっくに忘れてるだろうし、その子は幸せそうだったから、邪魔するのは悪い……っていうのは、全部言い訳」
本当は勇気がなかっただけだ。
相手にされなかったときに傷つくのが恐かっただけ、と狼くんは自嘲するように言った。
「その相手と、昔何があったの?」
「……その子とはね、ここで出会ったんだよ」
狼くんがそう言って立ち止まる。
私たちの目の前には、広い池が陽の光を反射してきらめいていた。
ここは私が落ちた池で、それってつまり――。
「覚えてるかな? パーティーがあった夜、君はこの池に落ちたんだよ」


