結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】




彼氏のいたことのない私は、同級生の男の子の家に行く、なんてもちろん初めてのことで、それはもうガチガチに緊張していた。
それこそ赤ちゃんの頃からの付き合いがある、幼なじみ兼ボディーガードがいるけれど、あれは家族のくくりに入るからノーカウントだ。

猫に会いたい一心でついて来てしまたけど、本当に良かったのかな。

こんな夜に、しかも家出してきた女なんて連れ帰ったら、飛鳥井くんが家族に怒られるんじゃないだろうか。
とりあえず私の印象は最悪だろうし、追い返されるのを覚悟で彼について行ったんだけど――。


「家族? いないよ。俺、ひとり暮らしだし」

「えっ」

「間違った。ひとりと一匹暮らしだ」


そのパターンは全然予想していなかった。