かと思えば突然立ち上がり「もう知らん!」と叫び出す。
「あとはお前たちで勝手にしろ! ワシは帰る!」
「えっ。ちょ、ちょっとおじいちゃん!?」
おじいちゃんは辰男さんと狼くんをギッと強く睨みつけると、襖を壊す勢いで開き、肩を怒らせ本当に出ていってしまった。
そんな……もう知らんって、子どもみたいな。
横暴というより、子どもの癇癪だよあれじゃあ。
「あの、すみません。祖父が大変な失礼を……」
いくら相手が旧友でも、お見合いの席で勝手に帰るなんて、失礼にもほどがある。
親しき中にも礼儀あり、だ。
世間知らずの私でも、それくらい知っているっていうのに、おじいちゃんは。


