「むぅ……」
「いい年をして、何を照れてるんだ花岡。仁葵さん。花岡はあなたのことを目に入れても痛くないくらい愛しているようだよ」
辰男さんの言葉に、おじいちゃんが「飛鳥井は黙っとれ!」と声を荒げる。
でも辰男さんはまるで聞こえていないかのように笑顔で続けた。
「年々きれいになっていくとか、わがままな所もあるが家族思いだとか。過保護に育てたせいで世間知らずになってしまったから、この先悪い男に引っかからないか心配だとかね」
「うそ……おじいちゃんが、そんなことを?」
「それで仁葵さんの見合い相手を探すことにしたようだよ。仁葵さんを任せられるような誠実な男を見つけてやらなければって、意気込んでいたからね」
信じられない気持ちでおじいちゃんを見ると、おじいちゃんは顔を真っ赤にして震えていた。


