「うん。まあ、大丈夫でしょ」
「お前にしては随分楽観的だな……」
「楽観的っていうか、開き直ったって言ったほうが正しいかな。お見合いを受けるって決めたのは私だし。とにかく誠心誠意やるしかないよね」
おじいちゃんだって、私が不幸になるような人を見合い相手には選ばないだろう。
横暴でも、人を見る目はある。
だから花岡グループは今日まで成長し続けているんだろうから。
会社の駒としてじゃなく、一応おじいちゃんなりに、孫の私の幸せを願ってくれてるはずだと信じてる。
「……俺はここまでだ」
料亭の入り口で、剣馬が立ち止まる。
おじいちゃんは私たちを一瞥すると、先に中に入っていった。
剣馬は私を真剣な顔で真っすぐに見つめてきた。


