結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】


「はわわ……! スコティッシュフォールドって耳がぺたんてなってる猫ちゃんだよね!?」


絶対かわいいに決まってる!
猫を飼ってるなんて、うらやましい!

私はずっと、猫を飼うのが夢だった。
でもおじいちゃんが犬派で、猫などいても何の役にも立たない、なんて言って飼うのを許してくれないのだ。

おかげで家にいるのは小さく愛らしい猫じゃなくて、たくましく凛々しいドーベルマン。
ドーベルマンもかっこいいし、懐いてくれればかわいいんだろうけど、おじいちゃんにしか懐いていなくて、私にはちょっと恐かったりする。


「家に来ると、猫に会えるよ」


それは私にとって、あまりにも魅力的すぎるお誘いだった。
さっきまでの迷いは、猫に会いたい気持ちに簡単に吹き飛ばされていた。

もうこれは仕方ないと思うんだ。
猫という誘惑に勝てる人間が存在するはずないんだから。