それからは、絶叫系アトラクションに挑戦して、キャラクターたちの楽しいショーを観て、味の選べるポップコーンも食べて、思いっきりふたりで満喫した。 狼くんと一緒だと、長い列に並ぶ時間も全然苦じゃなくて。 何をしていても楽しくて、笑いっぱなしだった。 たまにやっぱり狼くんを見てひそひそ囁いたり、スマホを向けてくる女の子たちはいたけど、囲まれたり声をかけられたりすることはなくてほっとした。 狼くんは「仁葵ちゃんのおかげ」って言ってたけど、どういう意味だろう? 「わあ……きれいだねぇ」