結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】


一瞬で、周囲の視線を根こそぎ集めた狼くん。
そのあまりの眩しさに、私は彼を直視することができない。

狼くんと花束なんて、似合いすぎてもはや罪だ。


「どうしたの? 待ちくたびれた?」

「全然待ってないよ。ちょっとサングラスがほしいなと思ったの」

「サングラス? 天気良いもんね。中のお店で買う?」


むしろ狼くんが買ってつけたほうがいいかもしれない。
少しは彼の輝きも抑えられるだろうし。

いや、でもお忍び芸能人的なオーラが出てしまって、逆に目立ちそうだ。


「どうやったって目立っちゃう人って、世の中にいるんだよねぇ」

「何の話?」

「ううん、なんでも! それより、早く行こ! あそこのパーク、行くんだよね?」