ぽかんと口を開けて、裕大を見る俺とヒロ。
「…意外。裕大、柊先輩に告白したんだ」
裕大の言う『先輩』とは多分3年生の柊先輩のことだろう。
新学期が始まってすぐに「一目惚れした!」と騒いでいたのを覚えている。
「いや、告ってない。けど彼氏いるっぽい」
運命だと思ったのに〜…と項垂れる裕大に、ヒロはどんまいと苦笑して、
「でもまあ、告白もしてないのにフラれたとか言ってるのはなんか納得いかないけどね」
「ひ、ヒロさん…?」
「だってそれ、見てただけじゃん」
ぐさりと、刺さるものがあった。
…この言葉は、裕大に向けられているもののはずなのに。
「気持ちを伝えてすらいないのに、一人前にフラれたとか。そんなんズルじゃん」
裕大が震えながら俺を見る。
「…ヒロ、どうした?急に」
ヒロは俺に視線を向けると、「いや、なんか言い回しが気になって」とおにぎりにかぶりついた。
「晶ー!ヒロまでもが追い打ちかける!!」
ひどい!とヒロを指さす裕大。
そんな裕大とヒロを宥めながら、俺はさっきの言葉を反芻していた。



