夢に堕ちて、3秒。








「…───う」

「……?」


声が聞こえる。
沈んでいた意識を起こしてゆるくまぶたを開ける。


「んぅ…?」

私、今まで何してたんだっけ。
晶と一緒に帰って、それから………。

とりあえず起きあがろうと床に手をつくと、ピチャリと冷たい感触がして、視線をそちらに向けた。


「え?」

水だ。
さっきまで、部屋にいたはずなのに。

…もしかして浸水!?


慌てて起き上がって、そして、私は目の前の光景に絶句した。


──何もない。

一面の水と、所々に咲いているのは…彼岸花?
でもそれ以外には何もなかった。


「…どこ、ここ………」




「やぁ、おはよう。更紗」



ぽかんと口を開ける私の後方から突然澄んだ声が響いて、慌てて振り返る。

そして…


息を、呑んだ。