可愛くないから、キミがいい【完】






「みゆと、マユと佐々木君たちが午前中の接客係だったよね?」

「うん、確かね。午後の部は、山路たちと交代するから、俺らはフリー」

「えへへ、頑張ろうね」





そろそろ学校祭がスタートする。


校門のところにはすでにたくさんの人たちがいた。一般参加もありだから、他校の人たちや地域の人たちもたくさんくる。


つまり、出会いもあるというわけだ。

できれば、こんな天使とは対極のコンディションで出会いたくはないけれど、運命の恋なんていつ始まるか分からないものだ。

イケメンと付き合うチャンスはどんな時であったって、逃してはいけないってこと。




「みゆ、受け付けスタンバイよろしくねー!」



マユに、可愛くオッケーサインをだして、映画館のチケット売り場を真似た簡易的な受付のところに立つ。



しばらくしたら、校内にたくさんの人が入ってきた。ポップなBGMと人のはしゃぎ声が響いて、一気に、校内は騒がしさに包まれる。