可愛くないから、キミがいい【完】





だけど、永遠には、膨らまない。

何度も和泉しゅうの映っている動画を再生していたら、ぱちん、と糸が切れるように弾けた。



「……………もう、いいよ」


シンデレラにもタイムリミットがあった。魔法は、かならず、解けてしまう。

それと同じことが私にも起こっただけだ。


魔法と呼ぶにはお粗末な、だけど、確かに、満たされていた時間が終わったのだ。




誰かの代わり、二番手、そういう存在として扱われ、傷つけられたことを、はじめて打ち明けた相手から、同じような仕打ちを受けただけ。

ただ、その男のことを好きだと思ってしまっていただけ。たった、それだけの、ことで、それ以上のことではない。



涙は全然止まらない。

だけど、受け入れようとしていた。



まともに見ることができなかった映画のエンドロールで、和泉しゅうの連絡先を削除した。

和泉しゅうからきていたメッセージも彼のアカウントも自分の端末からは全て消す。

電話も、着信拒否に設定して、和泉しゅうと行ったテーマパークの写真も、スイーツの写真も、ひとつ残らず削除した。