可愛くないから、キミがいい【完】






和泉しゅう、みゆとあんたは、どういう関係? そばにいるって、それが意味することは、なに? あんたは、もしかして、みゆのことが好きだったりするわけ? 可愛げのひとつもあげてないのに、そんなことはあるはずがない。

みゆは、あんたといるときの広野みゆは、どんなふうにあんたの目に映ってる? ぜったいに、可愛くないだろう。それでも、それなのに、和泉しゅうは、みゆのこと、好きに、なっちゃったり、する? 



―――なんて、ぜんぶ、聞けないこと。




どうして、自分がこんなに臆病になってしまっているのか分からない。私らしくない私で、ずっといる。


今までの常識が何も通用しないから、
分からないことばかりなのだ。


それでも、そんな中で、自分が、和泉しゅうのことをどう思っているのか。




「お前、見すぎ」

「ちがう。……ピアス見てただけだもん」

「そんな欲しいのかよ。
片耳だけなら、あげてもいいけど」

「ちがう、欲しくない。みゆ、耳開けてないもん。……和泉くん、二番、はじまるよ」

「あっそ。歌う」



―――本当は、もう、認めないといけないのだと思う。