可愛くないから、キミがいい【完】






それから、それぞれ夕飯を食べ終えて、和泉しゅうもバラエティー番組に飽きたのか、リモコンでチャンネルを回しはじめる。

だけど、それにもすぐに彼は飽きたのか、動物ドキュメンタリーをやっている教育番組に変えたところでリモコンを置き、ローテーブルに頬杖をついた。

そのまま、私の方を見て、はー、と溜息を吐くから、あまりの感じ悪さにムッとする。



「つーか、やっぱりこの状況、まじで意味わかんねーな」

「なにが?」

「改めて考えたら、本当に意味が分からんくなった」

「だから、何がって、みゆは聞いてるんだけど」



周辺をなぞるような会話はあんまり好きではない。

和泉しゅうが怠そうな態度をとっているのに、自分だけちゃんとした姿勢で聞くのも癪だと思い、彼と同じようにローテーブルに肘をつく。

あくまで、怠そうにしてみたかっただけなのに、結果的に見つめ合うみたいになってしまった。

最悪だ。


だけど、そのままでいる。


和泉しゅうは、つん、とした横目で私を見ながら、口角をほんのりあげた。



「お前と、会ってから意味わかんねーことばっかり起きてる」

「それは、完全にみゆの台詞なんだけど」

「よく考えたら、よく考えなくても、指折れるくらいしか会ってねーのにな」

「一回一回が骨折しちゃうくらい最低なんだもん」

「ふは、なにその言い方。今日も骨折したの?」

「………今日は、ギリギリセーフだけど」


いつまで、頬杖をついてお喋りを続ければいいんだろう。体勢を戻したいのに、和泉しゅうがそのままだから、私も戻せない。