可愛くないから、キミがいい【完】





それから、こてん、と目つきの悪い表情には似合わない仕草で、首をかしげてきた。片方の口角があがっている。

ちょっとわざとらしいし、偉そうだ。



「なんかさ、さっきからお前、何か企んでる?」


だから、“お前”って何?



「えっとね、和泉君ともっと仲良くなりたい、とは思ってる、かなあ」

「ほー」

「うんっ、」

「ギラギラしすぎだけどな。俺のこと、シマウマに見えてる?」



なんてことを言うんだ。、人のことライオンみたいに言わないでほしい。天使なんですけど。つれない態度をとりながら、実は私に気がある感じなのだろうか。



「もう、意地悪だぁ。和泉君のことは、かっこいい男の子に見えてるもん。……それとね、お前って呼ばれるのやだなあ」

「広野?」

「みゆでもいいよ?」

「広野ね」

「へへ、名字で我慢する」


まだまだつれないけれど、カラオケに入る前よりは喋ってくれるようになったし、大きく進歩はしていると思う。ということにする。


失礼な態度はとってくるけれど、会話のリズムは悪くない。本当にちょっと偉そうで失礼で気にくわないところは言葉の節々に感じるけれど。



………イケメンだからなんでもいいよ。