可愛くないから、キミがいい【完】






個室に入ると、綺麗にペアで分かれた。



ミーナとたれ目のトシ君。マユとやんちゃなコウタ君。なほちんはインテリあおい君。

そして、私は無事にしゅう君の隣に座ることができた。


歌う前にドリンクを注文してしまう。



「しゅう君、なに飲みたい?」

「ああ、いいよ。自分で頼む」

「みゆ、今から頼むからついでに頼むよ?」

「いや、何あるか見たいし。頼み終わったらタブレット貸して」



やっぱり、手強い。

個室にあるタブレットで飲み物や食べ物を頼める仕組みになっている。注文し終えて、しゅう君にタブレットを渡す。




「ありがと」

「うんっ」

「あーっと、お腹もすいてるわ。ポテト好き?」

「うん、好きだよ?」

「ん」


可愛く、好きだよ?って言ったのに、しゅう君はちっともこっちを見ないから全然意味がない。


ドリンクとポテトを頼み終えたのか、ミーナのところにタブレットを回していた。

そして、また私の隣に座る。

初めにわざと距離をつめて座ったのに、今は、人が一人分入れるくらいの隙間が空いている。