「……話はそれだけか?もういいよな?」
 
 「ああ、もういいぞ。HR始めるから、席について待ってろよ?」

 「……はいはい」





 野田に言われたとおり、おとなしく席についた。
 野田がなんでそんなことを言うのかなんて、今までのオレならきっと分かってなかった。




 だけど今のオレなら、よく分かる。
 美南っていう、守りたいものができたから。




 美南を守るためにも、オレは退学になる訳にはいかねぇんだ。
 これ以上、問題を起こせば今度こそオレは、退学になる。




 そしたら、美南を守れるヤツがいなくなる。
 恋愛未経験のアイツを、守れるのはオレだけだから。




 なにがあっても、退学になんてなるもんか。





【琉生目線】