「……で、デートしてほしいって?」

 「そ、そう。だって付き合ってるっていうことになってるわけだし……!デートしたことがないなんて、おかしいかなって……!」

 「……ふーん?」

 



 顔を真っ赤にしてそう言った美南の顔が、少しだけカワイイと思えたオレがいた。
 なんでそんなこと、思うんだろう。





 「……る、琉生くん?」

 オレはそんな美南の唇に、無意識だけど、2回目のキスをした。




 「……えっ?琉生くん……?」

 「……まぁキスさせてもらったし、デート、してやるよ」

 「えっ、えっ……!ほ、本当に?」

 「じゃあ今度の日曜日、駅の東口に10時な?」

 「えっ、ちょっと、琉生くん……!!」




 美南とのキス、オレはキライじゃない。





【琉生目線】