「煌君、見せて…。」

「 …………。」

「ココ、ここねっ。もう少し折ったら…ほらっ!飛んだっ!さっきより飛んだよっ。」

「(笑)」

煌君は、無邪気に笑って紙飛行機を追いかける。

「先生、青色でもう一個…折っていい?」

「うん。いいよっ!」

煌君は、自然と私とテーブルの間に入ってくると…ちょこんと膝に座って、折り紙を折り始めた。

普段、クラスにいるとこんな風に懐いて来ない子だから…少し意外。

ちゃんと甘えられる子なんだ…。

父子家庭なんて聞いてたから、もっと…こう…難しい子なのかな…なんて思ってたりしたけど。

なつめ先生情報からもケアが必要って。

「パパの飛行機より早くするんだっ!」