はつ恋。

「あのさぁ、イチャつくのは2人の時だけにしてもらえますぅ?」

「でも、湯井が来なかったら2人だったし」

「いや、来るって言ったから。常に他人に見られてる意識持ちなさい。いい?」

「なんで湯井に言われなきゃなんないんだよ。そっちこそ、早く決着つけろよ」

「わ、分かってるって~」


あっちゃんと有馬くんが言い争っていると、慌ただしい音が近付いてきた。


「あ、来たよ」

「うわ。は、はいっ!」


あっちゃん、動揺し過ぎ。

大丈夫かな?

心配しているうちに真谷くんは登場した。


「ごめん、お待たせ。ちょっと練習長引いちゃって。皆浴衣なのに俺だけこんなんでごめん」

「ほんとだよ~!何やってんのさ~!こんな汗まみれのジャージ着てる男、臭すぎて誰も相手にしてくれないわ~」


あ、あっちゃん!

そんなこと言ったらまずいんじゃ...。


「なんだよ、それ。そういうお前だってカレシいないくせに。寂しいからって幸せオーラ全快の友達にくっついてるとか、超絶カッコ悪。ってか、引く」

「はぁ?!柊希、それもう1回言ってみろ!」

「おい、2人共落ち着け。騒いでると迷惑だ。行くぞ」


有馬くんが2人をキリッと睨み付け、先を行く。

私は遅れないようにその後を下駄をカラカラ鳴らしながら歩いた。