オフィスラブはじまってました

「お前が柚月を好きなことは、俺の方がお前よりよく知ってるからな。
 でも俺はそこで応募しないのは嫌なんだ。

 宝くじだって買わないと当たらないだろうが」
と言う緒方の言葉に、うらやましいような性格だな、と思いながら、ひなとは言った。

「私……、
 私は自分に自信がないので、柚月さんには、なにも言えません」

 緒方はそこで少し考えるような顔をし、

「そんなことはない。
 お前には、こんないいところが……、と励ましてやりたいところなんだが。
 俺にも、お前の何処がいいのか、まだイマイチよくわからないんで」
と素直に、まるっと言ってくる。

 いや、わからないのに告白してこないでくださいよ……と思ったのだが、緒方は、

「でも、なんだかわからないがお前がいいんだよ。

 柚月もそうだろう。
 一般受けはしないかもしれないが、俺たちはお前をいいと思うんだ。

 だから、自信を持って告白してこい」

 そう言ってきた。