忘れてしまいたい

優しさに手を引かれて
鴉の舌先にふれて
水たまりは鏡の籠城
真夜中に歩いた
夢の途中の月光は
クラクション鳴らされた
車の酔いつぶれ
下で拝んだ手のひらを
唇で温めた昨日

生きていれば 良い事あるさと
保障しかねるほどの
愛しさを
どこに捨てて
忘れましょうか
愛し合えば
自由になるさと
教えられた
間違いじゃない
でも支えられない
愛は病

生きていけば 良い事あるさと
保障もできないほど
愛という病に
かかった罠を
もう見過ごせない
白いカタマリとなる
この遠い思いを
無駄ではないと
割り切れるのも
まだ少し先の
未来のようで
愛は病

痛みと後悔を
引き金に
弾け飛ぶ
金平糖の
苦々しさと
同じ毒を
今浴びてます

愛しつづけて忘れてしまいたい