「……お姉ちゃんは不安なんでしょうか……」

「うーん。
表面上、平気そうだったとしても……不安じゃないとは言えないね。
そこはね、経験者として言うと、長年身体を重ねていようと、たった一言の言葉がない限り、私は不安だったわ。
たった一言で、天と地ほど気持ちの持ちようは変わってくるの」

「うーん。
許せないな、その彼。
正直、鈍感で気の良いお姉ちゃんを弄んでるんじゃないかって、心配もあるんです」

そう。
弄んでたら、絶対許さない!

「メグちゃんの気持ちもわかる。
心配よね?
……でも、そのキスマークは安心材料だと思うわよ? 客観的に見たら」

「そうですか……?
じゃあ、次は相手の割り出しです!」

「割り出し⁇」

「はい。
今も常にお姉ちゃんの身近にいる人だと思いますか?
学生時代からのお友達、と言うのが唯一のヒントでした」

「んー。
そうね。まず間違いなく、この学園出身者だろうね」