椅子から降り 私は玄関ドアの前まで来た。 まだ乾ききらない、涙の跡。 悪あがき程度に拭って、ドアノブを掴む。 ゆっくりドアを押すと いつもの俺様感が薄らいだ 自信なさげなマトイが立っていた。 私は、どんな自分で マトイに接するべきなんだろう? 今まで通りの、鬼マネージャー? それとも アミュレットオタクの、本当の自分? 考えてもわからなくて。 どうしていいかもわからなくて。 今まで通り 鬼のお面を顔に張り付ける。