「腕の文字が消えても、
 俺がオマエのこと、守ってやるからな」



 強い意志が込められたマトイの声に、
 脳がふにゃりと、とろけそう。



 
「蓮見は俺のこと、どう思ってんだよ?」
 



 どうしたら、マトイへの想いが全て届く?



 愛おしくてたまらないこの想いは、

 『大好き』って言葉だけでは、
 絶対に伝えきれない。



 でも、ちゃんとマトイにわかって欲しい。

 

 マトイの右手を、自分の手のひらで包み、
 私の頬に当てた。



 マトイの手のひらから伝わる温もりが、
 愛しくてたまらない。



 私はもう片方の手のひらで、
 マトイの頬に触れた。



 優しく揺れる大好きな瞳が、
 まっすぐ私だけを見つめている。




「私流の甘え方、マトイだけに教えてあげる」



「俺だけ?」



 そう。



「世界中でたった一人の、大好きな人にだけ。
 特別だからね」



 私はマトイに微笑むと。

 優しく、
 マトイの唇に自分の唇を重ねた。