バスガイドになりきっている春輝。



「この緑の物に侵されたジャングルは、
 みやちゃんの部屋だよ」


 と、にんまり笑顔。



「雅くんは、緑が好きなの?」と、首を傾げた蓮見に。

「変……ですよね?」と、雅の弱々しい声が続く。



「雅くんの好きなものに、囲まれているんでしょ?」



「そう……ですけど……」



「すっごく良いと思うよ。私も真似したいくらい」



 目がなくなるくらい、心から微笑んだ蓮見を見て。

 雅の奴、すっげー嬉しそう。


 
 あいつ子供の頃から、
 蓮見の顔色を伺って、ビクビクしていた割に。


 マネージャーの言うことに従えば夢は叶うって、
 絶対的に信頼していたからな。



 綾星と春輝の部屋は、
 ドアをサラッと開けただけで終了。