「僕ね、楽しみにしてたんだよ」


 
 え?



「はすみんに食べて欲しくて。
 料理、たくさん作ったんだよ」



 う……

 天使みたいに愛くるしい春輝くんの瞳が、
 苦しそうに歪んでいる。



 その姿を見ると、
 ものすごい罪悪感に襲われるんですけど……



 どうしよう。


 私が帰ったら、
 春輝くんは泣き出しちゃうのかな?



「春、泣きマネはそのくらいにしろ」



 マトイ君の呆れ声に



「バレた?」
 


 舌をペロで、首を傾げた春輝くん。
 


 う……


 春輝くんのお茶目な感じ。
 母性本能をくすぐられる。



 それに、マトイ君と春輝くんの掛け合い。
 漫才みたいで、面白い。